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照井康文

世界の写真家達
Imogen Cunningham (1883〜1976)
イモジン・カニンガム(イモージン・カニンハム)
 イモジン・カニンガムはグループf/64のメンバーとして知られている女性写真家で、植物を撮影した写真は優れた作品として有名。カニンガムは1883年4月12日にオレゴン州ポートランドに生まれ、シアトルで育つ。彼女が18歳の1901年、有名であった写真家ガートルード・ケーゼビーア(Gertrude Kasebier)を知り、ペンシルバニア州スクラントンの写真通信教育の学校に4×5inのカメラを注文し写真を撮り始めるが、すぐに写真に対する興味が薄れカメラを売却している。その後カニンガムはワシントン大学で化学を専攻し、1909年にドレスデン工業大学で写真化学を学ぶために奨学金を受け取ることとなる。カニンガムは大学を卒業後シアトルへ戻り、すぐに写真館を開業し成功を収める。
 カニンガムは1915年に年下のロイ・パートリッジと結婚し、ロイをモデルに森の中を裸で走らせたり、幻想的な写真を撮影し最初の展覧会に出品するが、それらの作品はスキャンダルなものとして扱われてしまう。1920年夫のロイがオークランドのシルズ・カレッジで教鞭をとるため、カニンガムの家族は大学の近くに引っ越す。カニンガムは1923年に、親しくしていたエドワード・ウェストンと友人のマルグレーテ・マザーをテーマにした一連の絵画的な写真を撮影したが、やがてウェストンとカニンガムはそれらの作品を容認することができなくなってしまう。1920年代からカニンガムはシャープな写真を撮影しており、植物を撮影した作品が1929年のシュトゥットガルトでの展覧会で国際的な反響を呼ぶ。その後彼女は雑誌「ヴァニティ・フェア」で廃刊まで仕事をしている。
 カニンガムは1976年6月24日、サンフランシスコにて死去。彼女は亡くなる93歳まで写真を撮り続けていた。
※参考文献・ライフ写真講座

 

 左・「ホテイアオイ」1920年代 右・「横たわったフェニックス」1968
※写真はライフ写真講座「ライフ写真年鑑1977」
タイムライフブックス編集部・編集
タイムライフブックス・発行より