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照井康文

世界の写真家達
Walker Evans (1903〜1975)
ウォーカー・エヴァンス
 ウォーカー・エヴァンスは1903年11月3日セントルイスに生まれる。幼少期に両親が離婚しており、シカゴ郊外で母親に育てられ経済的には裕福であった。ウィリアムズ大学を1年で退学後、1920年台中頃にパリで1年間遊学し、ソルボンヌ大学で聴講をしていた。エヴァンスはこの時期にコダックのカメラを購入し写真を撮り始め、ユジェーヌ・アッジェの作品に感銘を受けていたようである。しかし当時のエヴァンスは写真よりも物書きに大変興味を持っており、読書量も相当なものであったようである。書くことの難しさを感じていたエヴァンスはアメリカへ戻り、1930年に写真の仕事を始める。
 アメリカ大不況下の1935年から37年にかけてエヴァンスは「農業安定局(FSA)」の写真家として仕事をしている。一般的にエヴァンスはFSAの写真家として有名であるが、当時のエヴァンスはアメリカ国内ではそれ程名の通った写真家ではなかったようである。FSAの仕事をしていた1936年の夏、雑誌「フォーチュン」誌の依頼によりライターのJames Agee(ジェームス・エイジー)とコンビを組みアラバマの小作人等の様子を取材し、写真をエヴァンス、テキストがエイジーとして仕事をしている。このときの成果として1941年にエヴァンスとエイジーの共同製作による写真集「Let Us Now Praise Famous Men」(名高き人びとをほめたたえん)が発刊される。
 「ライフ」や「ルック」など部数の多い雑誌の掲載に興味を持たなかったエヴァンスは1945年から65年にかけて「フォーチュン」誌で約40回、カラー写真を中心にフォト・エッセイを掲載している。エヴァンスは1965年にエール大学のグラフィックデザインの教授となり、1972年に定年で退職。エヴァンスは1975年4月10日エール大学のあるコネチカット州New Haven(ニューヘイブン)にて死去。
※参考文献・ライフ写真講座

 

 左・「ニュージャージー州の工場町」1950 右・「2階の部屋、メーン州ウォルポール」1962
※左写真はライフ写真講座「写真年鑑1976」右写真はライフ写真講座「68人の写真家」 タイムライフブックス編集部・編集
タイムライフブックス・発行より