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照井康文

世界の写真家達
Bill Brandt (1904〜1983)
ビル・ブラント
 20世紀のイギリスにおいて最も偉大で国際的な写真家ビル・ブラントは1904年5月3日ドイツのハンブルグに生まれる。ブラントは第1次大戦下に育ち戦後、結核となりスイスのサナトリウムで青春期を過ごす。1929年パリへ渡ったブラントは画家で写真家でもあったマン・レイに師事しシュールレアリスムを習得する。ブラントは1931年父親の祖国であるイギリスへ渡り、イギリス人の生活記録の写真を撮り始め1933年からロンドンでフリーのフォトジャーナリズムとして生計を立てることとなる。

  

 左・「夕食の給仕に立つ二人の小間使い」 中・「ハリファックス市小景」 右・「シェフィール市の子供たち」
 第2次大戦の終結した1945年からブラントは来る平和を予感し一連のヌード写真を撮り始める。ブラントの写真は、フォトジャーナリストとしても当初から異色であり、マン・レイの影響を強く持っているようであった。ハイコントラストな仕上がり、光と影、デフォルメされたヌード。ブラントはユジェーヌ・アッジェマン・レイエドワード・ウェストンブラッサイカルティエ=ブレッソンらの写真家を敬服していたようである。1983年12月20日ブラントはロンドンにて死去。

   

 左・「ふくろちょう」1961中・「フランシス・ベーコン」1963 右・「ヌード」1956
※写真は6点とも「BILL BRANDT SHADOW OF LIGHT」
東京工芸大学短期大学部・出版部 より